≪ 「買収防衛策」は、もう時代遅れなのか ? ≫
(出所 : 株式会社レコフデータ「MARR」)
「買収防衛策」といったフレーズが報道等のトップから姿を消して久しい気がする。
2005年、ライブドア社がフジテレビ社に買収を仕掛けた出来事以来、各社が買収防衛策を強化するようになったわけであるが、その一方で、経営者が自らの立場を守るために買収防衛策を導入しているのではないかとの批判もあり、また、「リーマンショックや東日本大震災の勃発」以降、「アベノミクス投入」以前までの株式市場の冷え込み等の影響を受け、次第に話題性に乏しくなっていた。
では、現在はどの様な状況にあるのか・・・?
レコフデータ「MARR」によると、「2015年4月末現在、買収防衛策を導入している企業は492社で、上場企業の約14%が導入していることになる。」という。
また、これまでに防衛策を中止した企業は161社(内、過去1年間では23社)を数え、防衛策の導入が急増した「2007年・2008年モノ」が大半を占めている模様。
さて、「上場企業の約14%が導入」している事態を多いとみるか少ないと感じるかは投資家各々の判断に委ねるが・・・、
2014年2月に日本版スチュワードシップ・コードが確定して機関投資家の議決権行使スタンスが厳しくなったことなどから、買収防衛策が株主総会で賛成票を得ることは年々、難しくなりつつある。
すると、株主総会で可決が得られるならば、できる限り買収防衛策は維持したいというのが、既に買収防衛策を導入している企業の本音なのではなかろうか。。。
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