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2012. 10. 11 Thursday
ソーラー・ビジネスに関連して、幾つか

最近、メガ・ソーラーを始め太陽光発電及び売電事業の側面的支援を要請されるケースが増えてきた。 その背景には、再生可能エネルギーの普及・拡大を目的に、
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1日から「再生可能エネルギーの固定価格買取制度」が開始されたことは述べるまでもない。

ここでは、それらに関連した最近の興味深い話題を幾つか紹介しよう。

 

固定価格買取制度は、1978年、米国において導入された「Public Utility Regulatory Policies Act(PURPA)法」がその走りで、特にカリフォルニア州等における風力発電の立ち上げに貢献したとされる。

 

一方で、現在のように国家レベルで顕著な効果を挙げられる制度は1990年にドイツが採用したのが最初で、再生可能エネルギーを大量に普及させると同時に生産コストを下げ、電力総需要に対するシェアを2000年の6.%台から2007年末には14%程度に倍増させる等、他の仕組より遥かに多大な成果を実現させた。

 

同国は、2004年に太陽光発電にテコ入れを実施、屋上設置買取価格を最大32%引き上げる(43.4ユーロセント/kWh 57.4ユーロセント/kWh)と共に、地上設置も買取対象とした(45.7ユーロセント/kWh)   

 

その結果、2007年に太陽光発電新規設備容量は1,107MWとなり、そこからも増強の急拡大が続き、2011年には7,485MWを誇るに至った。
因みに、イタリアにおいても同様に2011年に7,923MWを示現している。

 


さて、ドイツでは、太陽光発電のテコ入れ策として、屋上設置買取価格の大幅引き上げが実施されたわけであるが、日本でも興味深い制度が実現している。

 


『「屋根貸しビジネス」のマッチング

 

東京都は、「発電事業者」と太陽光発電設置用に貸付けを希望する「屋根」を募集し、「屋根貸しビジネス」のマッチングを図る取り組みを開始すると発表した。

(東京都HP 「太陽光発電・屋根貸しビジネスのマッチング事業を開始」)

 


(出所 : 東京都HP, Click to enlarge)

 

 


「屋根貸しビジネス」に関しては、今年1月枝野経済産業相が、発電会社が家庭の屋根を借りて太陽光発電事業をできるようにする「屋根貸し」制度を新設する方針を打ち出しており、家庭は屋根の賃料を、企業は売電収入を得て、太陽光発電も広がる「一石三鳥」の仕組である等と報道されていたもの。

 

尚、都の今後の予定として、都に登録された発電事業者を公表の上、その発電事業者に対し貸付けを希望する屋根を募集し、発電事業者に情報を提供する。

 

募集する屋根の条件は、20年間貸付可能、面積150㎡以上、日照条件が良好等。

情報提供期間は10月下旬から平成253月を予定。

 

次に、発電事業者と屋根を貸したい建物所有者が集う「屋根貸しセミナー」を11月下旬(予定) に開催する。尚、本事業は、都が「屋根貸しビジネス」を推進するため、屋根情報の登録・紹介を行うものであり、都が個別の契約等に対して責任は負わない、等としている。

 

これを皮切りに、他の道府県でも同様の動きが見られよう。

 

 

さて、次は・・・。

 

『太陽光で発電する「紙」!!!

 

大阪大学産業科学研究所の研究グループは、太陽光で発電する紙を世界で初めて開発した、と発表した。

(大阪大学産業科学研究所 公表資料)

 

この紙は、木材パルプ繊維から作った透明な紙の上に、銀ナノワイヤ透明導電膜と有機太陽電池素子を搭載しており、「世界最高の変換効率」「軽くて折りたためる」「低温プロセス」という3つの特徴を有する。 この紙を折りたたんで持ち歩けば、いつでも、どこでも太陽光で発電することができる、とのこと。

 

また、これまでの有機太陽電池の作製法は、製造時に300度以上の高い温度をかけなければならなかったものの、この紙の太陽電池は、印刷技術で作るため50度以下の低温で製造できる。

 

そのため、消費エネルギーが少なく設備規模も小さく製造できる等としており、産業界でも話題となっている。

 

「家中丸ごと、LED」等といったCMもありますが、近未来的には「家丸ごと、 Solar Paper Wrapping 」等となるのでしょうか・・・。

 

 


この様に、政財界及び一般国民を巻き込んで推進が加速されつつある太陽光関連ビジネスですが、注目が集まれば集まる程、必ず登場してくる人々が存在します。

 

皆さん、もうお分かりでしょう。

 

『あやしい太陽光発電システム訪販業者

 

神奈川県中郡二宮町は、太陽光発電システムに関する勧誘トラブルが発生しているとして、被害拡大防止のため注意を呼びかけている(以下、同町HPより)

 

───

「太陽光発電システムの設置を検討される場合は、悪徳業者、詐欺に十分ご注意ください。」

 

事 例

 

業者が自宅に訪問して来て、「二宮町では、ソーラーパネルの設置をモデルケースで実施している。 安く設置できるので、話を聞いて欲しい。

すぐに話を決めないとダメだ。返事をもらいたいので、後日電話をするから電話番号を教えて欲しい。」との勧誘を受けた。

 

電話番号を教えるのが嫌で、業者の番号を聞いたら、教えてもらえず、パンフレットも持って帰ったという旨の相談が町にありました。

 

二宮町では、行政としてモデルケースでのソーラーパネルの設置は行っておりません。


また、住宅用の太陽光発電システムについて設置者に補助金を交付していますが、二宮町が、個人や事業者に設置の勧誘をしたりすることはありません。

 

このように、不実告知が疑われる勧誘が全国的にも発生しております。

悪徳業者である可能性もありますので、十分注意してください。

───


どうぞ、お気を付けあれ
!

 

 


では、最後に・・・。

 

711日、米ACEEE (American Council for an Energy-Efficient Economy)より、「International Energy Efficiency Scorecard(2012年版)が公開されました。

 

米国の他、日本・英・独・中国・ロシア等12ヶ国のエネルギー効率化の取り組みの現状を、「国家としての取り組み」「ビル(住宅と商業施設)」「産業」「交通」の4つの観点で評価を纏め、ランク付けを施しています。

 

紙面の関係で詳細には触れないが、以下をご参照頂きたい。

 


(Source : ACEEE, Click to enlarge)


  (Source : ACEEE, Click to enlarge)




≪ ご参考 ≫

ACEEE (American Council for an Energy-Efficient Economy)


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