2012. 12. 27 Thursday
≪「アスクレピオスの杖」にあやかり・・・。 ≫
来年は「巳年」、 動物にあてはめると「蛇(へび)」。
蛇はどんなに表面が傷ついても、脱皮をすると元通りの傷一つない姿に戻るという性質を持っているため、医療のシンボルにはしばしば「蛇」が用いられている。
ところで、救急車両をじっくり眺めてみたことは、おありだろうか・・・?
日本を含む世界各国で救急車の車体に、一見不可解なマークが描かれていることに気付く。
(Source : Fire Rescure EMS HP)
一本の屹立する棒に、蛇が巻き付いているではないか・・・。
これこそが「アスクレピオスの杖」で、そして、その杖を中心に青い六本の柱が突き出している。 ( Star of Life と言う)
六本の柱には、各々次のような意味があり、「detection」が頂点で、以下時計回りと言われる。
detection (覚知)
reporting (通報)
response (出場)
on scene care (現場手当)
care in transit (搬送中手当)
transfer to definitive care (医療機関への引き渡し)
因みに、「アスクレピオス」というのはギリシャの神様で、アポロンの息子。
優れた医術で死者をも蘇らせる力まで身につけるようになり、後に神の座(へびつかい座)についたとされる。
余談であるが、ギリシャの旧10000ドラクマ紙幣に肖像が描かれていた。
そのアスクレピスは「一匹の蛇が巻き付いたデザインの杖」を持っており、これが医神として現在も医学の象徴的存在となっている所以である。
(WHOのロゴも同様)
蛇は、脱皮して大きく成長するさまや、長期の飢餓状態にも耐える強い生命力などから、「死と再生」「不老不死」などの象徴ともされる。
2013年こそは、この「アスクレピオスの杖」にあやかり、「失われた20年」や「東日本大震災」等の後遺症から、我が国が『真に再生の一歩を踏み出す年』になって欲しいと切に願っている。
皆様、どうぞ良い年をお迎えください!!!
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