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2011. 12. 5 Monday
イタリアvsドイツ国債のスプレッドが気にかかる!

と言っても、相場の話しではありません。 AFP通信によると、イタリア北部クオルニェ(Cuorgne)のバーが、イタリア国債とドイツ国債の利回りスプレッドの変動に合わせて販売価格が上下する、その名も『スプレッド・カクテル』を発売した、とのことです。

 

『スプレッド・カクテル』は、ドイツ・ビールとイタリアのプロセッコ、フランスのカシスというユーロ圏ならではの取り合わせをシェイクした一品で、マティーニグラスで提供され、価格は2.5ユーロ(260)を基準に、その日の市場取引終了時の国債価格に従って変動する仕組になっているそうです。

 

具体的には、両国の国債スプレッドが500ポイントなら、カクテルの価格は0.5ユーロ値上がりし、スプレッドが400ポイントなら0.4ユーロの値上がりです。 
因みに、収益は全額チャリティーに寄付される模様。

 




また、日本でも先日、為替相場の動向を料金に取り込んだ居酒屋チェーンが紹介されていました。

 

「養老乃瀧」は、米ドル建てで料金を設定する円高還元プラン「US$(米ドル)宴会」を、24日から年末年始に向け、池袋南口店と新橋烏森口店で実施すると発表しています。

 

料金は30ドルで、3,000円相当のコースが出る。 円高が進むほど、実質的な料金も安くなる計算となっているとのこと。 
詳細は、同社のHP等でご確認ください。 (養老乃瀧 HP)

 

 

ところで、去る1125日、内閣府は「『円高への総合的対応策』(平成231021日閣議決定)の進捗評価とマクロ経済政策運営」を公表しました。 

 

大項目の3では、「円高への総合的対応策」具体的対応策の進捗状況について、以下の各項目に関わる具体的状況が示されています。

@    円高に対応した雇用調整助成金の要件緩和

A    中小企業へのセーフティネット保証の延長

B    成長分野企業における職業訓練支援の拡充

C    円高メリットの活用による海外M&A、資源確保等

D    円高メリットに関する消費者緊急意識調査の実施・公表

 

それらについては包括的に、「全体として所期のスケジュールに沿った進捗がみられる。今後、円高の痛みの緩和に引き続き万全を期すとともに、円高メリットの徹底活用に係る施策の進捗をさらに図る。」と解説されていました。

 
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さて、Dに関しては、消費者庁より「円高メリットに関する消費者緊急意識調査」の結果報告書が公表されています。 

本調査は、「円高メリットの『見える化』促進策」の一環として、10 25 日〜31 日にかけて、インターネットにて実施されたものです。

 


調査結果の詳細は、別途ご覧頂くこととして、ここでは興味深かった点を紹介しておきます。
(該当箇所を抜粋)


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Q2.円高のメリットを実際に感じたことがありますか。

 

▼「円高に特にメリットを感じたことはない」と回答した方が最も多く60.8%、次いで、「円高にまあまあメリットを感じたことがある」と回答した方が32.1%、次いで、「円高に大きなメリットを感じたことがある」と回答した方が7.1%。

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Q5.Q2の設問で「円高に特にメリットを感じたことはない」とお答えの方にお尋ねします。 円高にメリットを感じない理由を幾つでも選んで下さい。

 

▼「既存の商品・サービスの価格の低下が実感できない」と回答した方が最も多く68.7%、次いで、「円高に対応した新しい商品・サービスの供給がない」と回答した方が44.1%、次いで、「既に所有する外貨資産(外国預金、外国債等)の価値が減少する」と回答した方が21.5%。

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Q8.円高により、今後あなたの購買行動を変えようと思いますか。

 

▼「特に変えようと思わない」と回答した方が最も多く78.3%、次いで、「少し変えようと思う」と回答した方で19.9%、「大きく変えようと思う」と回答した方は1.9%。

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Q9.前の設問で「大きく変えようと思う」「少し変えようと思う」とお答えの方にお尋ねします。どのように変えようと思っていますか。

 

▼「円高還元セールをしている店舗を選ぶ」と回答した方が最も多く46.9%、次いで、「海外に旅行する、又は海外旅行の計画を立てる」と回答した方が25.8%、次いで、「円高により収入が減った又は減る見通しであるため、購買を控える」と回答した方が25.0%。

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皆さん、もうお気づきでしょう。

 

「失われた20年」の間、可処分所得の伸びは低調ではあったものの、デフレギャップ等の影響で消費者物価は大きく下落、贅沢品以外はそこそこの値段で比較的容易に手に入れることができる時代へと変化してきました。

 

円高に歯止めをかけられない政府への批判をかわそうと試みた『円高メリットの見える化』策でしたが、見事にその目論見が外れてしまったようです。

 

 


さて、『スプレッド・カクテル』・・・今日は、「おいくら」でしょうか・・・。




≪ご参考≫
消費者庁 「円高メリットに関する消費者緊急意識調査」結果報告書


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