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2011. 4.13 Wednesday
「クリーンエネルギー」50%超えを目指す国!

EUは、巨額の財政赤字を抱え金融支援を求めるポルトガルに対し、一段の財政再建策を取り纏めることを条件に速やかに融資を行うことで一致し、約800億ユーロ(為替換算で10兆円) の支援を行う見通しです。 そのポルトガルは、約250年前、イベリア半島南西沖で発生した巨大地震と伴う大津波による甚大な被害を経験しています。


財政状況が危機的となり、支援要請を行うのは、ユーロ導入国(17カ国)では、ギリシャ、アイルランドに続き3カ国目となります。

 

ポルトガルのソクラテス政権は、付加価値税(日本の消費税にあたる)の増税や公務員の人件費抑制など財政再建に取り組んでいましたが、昨年の財政赤字はGDP比で目標の7.3%を上回り8.6%に達してしまいました。

 

3月には、2011年に財政赤字を4.6%まで圧縮するため年金への特別課税も含めた緊縮財政策を議会に上程したものの否決され、その後10年国債の利回りは8.8%を超え、今月15日と615日に控える計120億ユーロの資金調達が困難になったこと等が背景にあるとされています。

 

かつての大航時代には、スペインと競合しつつインド・アジア大陸・アフリカ大陸等へ植民地主義的な海外進出を成し遂げたポルトガルですが、今や遠い過去の事実の様子です。

種子島に漂着したポルトガル人が鉄砲を伝えたのが1543年。  日本(の戦国武将ら)にも大きな影響と変化をもたらしました。

 


さて、そのポルトガルですが、
1755年、「諸聖人の日」である111日の午前940分、に
推定マグニチュード8.5の大地震と伴う大津波が首都リスボンを襲い、火災の発生も相まって、街は壊滅的な被害(建物の85%程度が倒壊、死者およそ6万人)を受けたと言われています。

 

これによりポルトガル経済は打撃を受け、植民地への依存度を増したものの、それまでの植民地拡大の勢いはそがれてしまったようです。

 

また、多くの教会を援助し、植民地にキリスト教を宣教してきた敬虔なカトリック国家ポルトガルの首都リスボンが、カトリックの祭日に地震の直撃を受けて多くの聖堂もろとも破壊されたことは、その後欧州の啓蒙思想家達に精神面でも強い影響を与えることになったとのことでもあります。

 

震災後、国王は新しいリスボンを、完璧に秩序だった街にすることにこだわったとされ、大きな広場と直線状の広い街路が新しいリスボンの象徴となり、現在でもそこをゆったりとしたスピードでトラムがゴトゴト走り抜けています。

 

尚、当時、宰相の指揮下で建てられたポンバル様式建築は、世界最初の耐震建築で、まず小さな木製模型が作られ、その周りを兵士が行進して人工的な揺れを起こし、耐震性が確かめられた等とも言われています。

 


ところで、世界には400基を超える原子力発電所が運転されています。 多い順に米・仏・日となっていることは、昨今の報道等でご存じのことと思います。

 

さて、ポルトガルは、というと・・・原発は、1基も設置されていません。

日本と同様に化石燃料資源に乏しい国ですが、この国はクリーンエネルギー(太陽・水・波・風といった自然エネルギー)大国を目指し邁進中で、2020年にはその全体に占める割合を55-60%とするといった目標を掲げています。
尚、同国には世界最大級の太陽光発電施設が設置されています。

 

そんな中、更に注目を集めているものが「浮体式洋上風力発電」です。

( 東京大学HPより)

浮体式は、一般的な着床式と比べその特徴から建設や発電・送電に多くのコストがかかり、従来の見方では総コスト的に不利になるとされていました。
が、一方で着床式は景観問題・騒音問題を伴い、住民の反対運動等によって設置場所を考慮せざるを得ず、また大型化を抑制する必要がありました。

 

しかし、ポルトガルにて進められているWindFloatプロジェクトによって研究されている方法では、陸上()において大部分を建造しそれを設置場所まで船舶で曳航するため、従来と比較して必要となる機械・人員・時間の面からコスト的に有利となることが確認され、更に、海岸から10マイル(約16km)も離れれば海岸から風力発電機を目視で確認することはほぼ不可能となり、景観問題・騒音問題の影響を受けずに風車を大型化することが可能となるとのことです。

 


世界唯一の被爆国が、その約
65年後に原発事故、それも「評価:レベル7」で世界を震撼させる・・・・・。

 

日本もポルトガルも財政問題で苦慮している内実は、程度や特質の差こそあれあまり変わらない状況かもしれませんが、エネルギー戦略に関してはポルトガルの後塵を拝しているとの感は否めません。




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