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2011. 10. 26 Wednesday
≪『タイ・プラス・ワン』としてのカンボジアの魅力≫

記録的な大雨で被害が広がっているタイの洪水について、独立行政法人土木研究所の「水災害・リスクマネジメント国際センター」が洪水の広がりを解析した結果、アユタヤなど下流部では11月末の時点でも水につかり、洪水が長期化する恐れのある等との見通しを公表しました。


同センターは、人工衛星のデータなどを基にタイのチャオプラヤ川の浸水の広がりをシミュレーションしたところ、更に下流の首都バンコクについても、アユタヤと同じように長期間にわたって洪水が続くとみており、「長さ
800キロを超えるチャオプラヤ川は、中流から下流にかけての勾配が1キロ下っても10センチ程度しか低くならない。 このため川の流れがゆっくりで、日本の川と比べて一度氾濫すると浸水が長期化する傾向にある」等としています。

 


日系企業が多く入居するアユタヤ県を中心とした工業団地が冠水し、工場が操業停止となるなど大きな影響が出ていること等から、
JETROでは「タイ洪水に関する情報」に関して緊急特集を組んで、「洪水の被害県一覧」等を適宜公表しています。


  (図をクリックで、拡大)

  (出所:JETRO HP)



早期の沈静化を望んでいます。

 


さて、タイは「チャイナ・プラス・ワン」として、中国の代替地として、ベトナムなどと共に注目を浴びてきましたが、近年、古くからタイに進出してきた企業は、『タイ・プラス・ワン』を模索し始めています。

 

その背景として・・・、

@社員の高齢化・高賃金化

Aタイ経済発展に伴う諸経費の高騰(建物賃貸料・最低賃金等)などの理由によるタイの生産コストの上昇

Bアジア東西回廊・南北回廊構想浮上による交通網の充実

等の環境の変化を挙げることができます。

 

タイ工場が戦略本部機能を持ちながら、労働集約的な製品の製造を、タイの第二工場的な位置付けでシフトする『タイ・プラス・ワン』として、周辺国への進出が注目を集めているのです。

 


このコラムでは、有力候補国のひとつである「カンボジア」について解説します。

 

同国の経済的概要は、在日カンボジア大使館によると・・・、

・過去10年間(2001-2010)GDP成長率平均は8.6

2010年度のひとり当たりのGDP830ドル

・過去10年間(2001-2010)の平均インフレ率は5.33%

・主要産業は、縫製、観光、建設、農業

・産業別の雇用は、農業72.3%、工業8.54%、サービス19.16%

・産業別のGDP割合は、農業29%、工業30%、サービス41

等とされています。

 

また、1998年フン・セン首相の「Win-Win政策」により、全武力派閥が統合されたことから完全な平和を達成、安定した政治基盤が構築・維持されているとのことでもあります。

 

加えて、同国政府は積極的なビジネス支援に取り組んでおり、20087月に発効した「日・カンボジア投資協定」は、日本が過去に締結した投資協定及びEPA投資章と比しても、投資の自由度が高いものとなっています。

 

同国への投資環境を他国と比較した場合、最も魅力ある事項は「出資比率規制」で、『100%外資出資が可能』となっている点です。

 

更に、メコン流域では各国をつなぐ陸路の経済回廊の整備も進み、タイ・ベトナム等の生産拠点との補完・連携の動きが注目されています。

 

尚、最低賃金は201010月に月額6ドルに引き上げられ、20113月からは皆勤手当として月額7ドルの支給が義務化される等したものの、人件費はアジア・オセアニア地域では今もってなお、ミャンマー等と共に最下位集団に属するなど魅力的なレベルであると言えます。

 

一方で、「原材料・部品の現地調達の難しさ」や「幹部候補人材の採用難」等は、経営上の問題点とされています。


以上は、本日開催されました「カンボジア大使らとの懇談会」の席で、拝聴した内容の一部です。


【 Angkor Wat 】

 (出所:帝国書院)



ところで、弊社は過日、『大メコン圏ビジネス研究会』に入会し、精力的に活動を進めています。


本会は、メコン河流域の国・地域における新たなビジネスチャンスを探ることを目的に、
20025月に設立され、ベトナム・カンボジア・ラオス・タイ・ミャンマーそして中国雲南省の6カ国・地域を対象にしています。

 
歴史的な超円高が反転の兆しをみせない中、「大メコン圏」という将来有望な一大経済ケ圏への進出を真剣に検討されてみては如何でしょうか・・・
?

 
時間
(とき)は、決して待ってはくれませんから・・・。




〈ご参考コラム〉
2011. 4.27≪アジア最後の経済フロンティア!


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本コラムで紹介したカンボジアはもとより、「アジア最後の経済フロンティア」と称されるミャンマー、そしてラオスなど『タイ・プラス・ワン』諸国への進出や輸出入に関するご支援をさせて頂きます。


下記メールにて、お気軽にご相談ください。

 
← クリックしてください。
「暗号通信技術により保護」された、送信フォームが開きます。

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また、「大メコン圏ビジネス研究会」は、12月に「メコン3カ国投資環境視察ミッション」の派遣を計画しています。

ミャンマー、タイ、カンボジアの工業団地や現地進出日系企業等の訪問、現地経済界との交流を行い、現地のビジネス環境やネットワークの構築、投資の可能性を探る予定です。

ただ今(10月26日午後8時)現在、若干の枠が残っておりますので、ご興味をお持ちの方は、上のメールフォームにて弊社までご連絡ください。

尚、こちらもご参照ください。
日本商工会議所 「メコン3カ国投資環境視察ミッションを派遣」


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