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2011. 1.22 Saturday
≪消費税率15%への地ならし・・・?≫

内閣府は、経済財政の中長期試算をまとめ、閣議に提出しました。 平成32年度の国と地方の基礎的財政収支(プライマリーバランス=PB)は23兆2千億円の赤字となる見込みで、目指している同年度の黒字化達成の為には、消費税率で9%超(1%=2兆4千億円換算)の引き上げが必要となる計算です。即ち、消費税率は少なくとも15%程度までの引上げの根拠が示されたことになります。

政府は昨年決定した財政運営戦略で、27年度に国内総生産(GDP)比の国・地方のPBの赤字を22年度水準から半減させ、32年度までに黒字化する目標を掲げています。

今般の試算は、32年度までの名目経済成長率を平均1%台半ばとした「慎重シナリオ」が前提で、23年度予算案や税制改正などを反映させており、法人税引き下げや年金や医療など社会保障費が増える見込みとなったため、昨年6月の試算よりも1兆5千億円予想赤字額が拡大してしまいました。

また、新成長戦略に基づいて名目成長率が3%、実質成長率が2%を上回ると想定した「成長戦略シナリオ」でも、27年度のPBの赤字は17兆1千億円(GDP比3.2%)となり、32年度には16兆2千億円(同比比2.5%)に縮小するものの、黒字化は達成できない状況と試算されています。

尚、国・地方の公債残高は22年度にGDPの1.73倍となり、「慎重シナリオ」の場合、28年度には2.02倍にまで達する見通しとなっています。

ところで、昨年10月〜11月にかけて0.6%を下回って比較的安定していた日本国債(5年物)のCDS(クレジット・デフォルト・スワップ)の保証料率が、茲許、上昇基調を強めています。 現在は昨年7月以来となる0.8%半ばまで急騰してきており、市場参加者の一部には海外投資ファンド等が中長期的にみて日本の財政破綻リスクが高まったとしてCDSの購入に積極的に動き始めたと囁かれています。

この日本国債CDS取引の主体は海外投資家で、国内金融機関の売買が中心の現物国債とは投資家層が異なります。 よって、海外投資家の日本の財政事情に対する厳しい見方は、長期金利よりこのCDSスプレッドに反映され易いと言われています。

因みに、主要国のCDS保証料率は、18日終値では大よそ以下の様になっています。
米:0.51%、独:0.60%、英:0.67%。 ギリシャ:9.33%、アイルランド:6.29%、スペイン:2.97%・・・そして日本が0.86%。

新成長戦略の着実な実行に加え、歳出削減と税制抜本改革を含む実効性ある歳出・歳入の一体改革の断行が求められており、市場からの信認を失ってしまうことを回避しなければなりません。

与謝野馨経済財政担当相は「抽象的なものではなく、具体的に何をするかを書くことが望ましい」と述べ、6月までにまとめる「税・社会保障一体改革」の成案に消費税の上げ幅を明記する考えを示しました。
ただ、具体的な税率については「にわかにどのくらいの水準がいいかを申し上げることはできない」としていました。

が、今般内閣府より示された経済財政の中長期試算が前面に押し出されることで、間接的に「消費税率15%程度への引き上げ」が所与のものとして議論のテーブルに乗るであろうことが予想されます。


ところで、それまでの間に、日本国債の格付けの引き下げがなければよいのですが・・・。



〈ご参考〉
 内閣府 HP


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